インコでニャースで低俗なVtuber
『両声類』という単語を知っているか。
以前に一部で流行ったことがあるので、少し前からインターネットを利用しているならば聞き覚えがあるだろう。
手短に言えば男性なのに女性の声が出せる、またはその逆ができる人のことを指す言葉だ。
今回は、その『両声類』が特徴のVtuber『ふぇありす』についての紹介をしていく。
ふぇありすのチャンネルを見るとわかるが、彼女(ここでは暫定的に彼女という表現をする)は基本的に生放送を主体とするVtuberだ。本人のTwitterアカウントにもある通り、毎日決まった時間に生放送をしている。
動画も結構な数アップロードしているが、言ってしまえば動画より生放送のほうが面白い。
なんなら動画は生放送と比較するとさほど面白くないまである(失礼)。
そんな彼女が普段の生放送でしているのは大きく二つ、雑談とゲーム実況。
まさに配信者の定番ともいえる内容だ。
これだけ聞くと声を出す手法以外は特に目立ったところがないように聞こえるが、本題はここから。
この文章を読んでいるってことは少なからずVtuberの動画や生放送をいくらか見ていると思われるが、彼女たちが生放送であまり触れない話題がいくつかある。
『お金』の話だ。
企業系の人たちになると顕著だが、彼女たちは『お金』の話題をあまりしない。
クラウドファンディングやボイス販売など、そういった告知と手に入れたお金の用途について軽く話す程度だと思う。
幸いにしてVtuber文化は投げ銭と共に成長しているので、嫌儲思想を持つ人たちが寄ってきにくい部分がある。だから多少お金の話を出しても特に荒れたりはしない。しないが、それでも配信者側からすれば『お金』の話はできるだけ触れたくない部分だ。
そんな『お金』の話をあけっぴろげに話すのがふぇありすというVtuberだ。見ている側が「それ話していいのか」と遠慮するレベルで話す、とにかく話す。
だからそういうのが苦手って人にはおすすめできない。
けどそうじゃないならかなりおすすめだ。
単にダーティなだけじゃなく、笑える話として聞くことができる彼女の話は他所では基本的に聞くことができないだろうし、それだけで大きな価値がある。
彼女がそういった話をするのは彼女なりの誠意の見せ方によるところがあるので、そう悪い気分になることもないはずだ。
そしてもう一つ、最近ではそう珍しくもないだろうが『下ネタ』をがっつり話すというのも他ではあまり見られない彼女の放送の特徴だ。
雑談生放送ではそこそこの頻度で下ネタの話題に流れ、「低俗モード」と称して他の女性Vtuberならまず有り得ない低俗な話を始める。そもそも女性ではなく『両声類』だからこそできる芸当といえる。
例として
・彼女宛にリスナーから送られたオ○ホールのレビュー
・自動ピストンマシンの使い勝手
・ED気味である告白
などの話題について過去の生放送で話している。文章にすると結構酷い。
ふぇありすの大きな特徴は以上の二点だ。あるとすればあとはゲームが上手いとか、中の人がそれなりのファットマンで度々ネタにされているくらいだろう。
ここまで読んでいただけたら分かるだろうが、彼女は芸風的に若干バズりにくい。
下ネタだけならまだしも、お金の話となるとニコニコに抜粋動画が転載されたらうっかり燃えかねない。
局所的に面白いタイプの喋り方ではなく、平均して面白レベルの高い喋り方であることも要因の一つだ。多分抜粋動画自体が作りにくい。
それでも2018/7/13現在。Fairys Channelの登録者数は約2万6千人もいる。
個人勢のVtuber(しかも中身は男)でこの人数は凄い。大きなバズりもなくここまで登録者が多いのは偏に彼女の地固めが強固であるということが理由だろう。
最近ではにじさんじゲーマーズの叶くんとのコラボも増え、そこから流れる視聴者によってますます勢いを増している。3万人もそう遠くない。
そんなふぇありすが近々バ美肉おじさんとして名高い『魔王マグロナ』ちゃんとコラボするらしい。
アナログとデジタルの女声遣いの夢の共演だ。ぜひ見て欲しい。
そろそろ文章も長くなりすぎてしまうので、ここで止めておこうと思う。本当なら彼女の3Dモデルが他の3D勢とは異なる構成になっているだとか他の話もしたいが、それはまた別の機会にする。
二重に仮想(バーチャル)なふぇありすを楽しんでいけ。